さ
し
◆ 銃 ( じゅう )
火薬や空気圧などを用いて筒状の銃身から弾丸を発射する道具。
刀剣類などに比べ、遠距離から攻撃できること等が利点となる。
人類の間でも古くから使用されており、絶対暦7900年代後半に管打式のマスケット銃が再発明されているが、各国の政府によって厳しい管理がされている場合がほとんどで、一般にはあまり出回らないようである。
エインセルの間では携行性の良さや、サプレッサーと亜音速弾を用いた運用が専らであることから自動式拳銃がよく使用され、ライフルなどの長物はほとんど使用されない。
エインセルやフェノゼリーを殺傷するためには生体ではなく骨格を狙わなければならないが、PDと呼ばれる強力な耐衝撃層が備わっていることから、小口径の銃程度では無力化されてしまう。
かといって大口径の銃は発砲音が大きく、思わぬ事故を防ぐために人類が多く住む街中では原則使用禁止、街の外でも射手や対象の一定の範囲内に人類がいる場合には使用が制限されるため使いづらく、運用されることは少ない。
そんな銃の主な用途は、対象を生け捕りにする場合である。刀剣類での攻撃では対象の骨格を切断してしまう危険性が常に付きまとうのに対し、十分小口径な銃は骨格へのダメージを最小限に抑えつつも生体へは十分なダメージを与える能力があり、イミューンシステムを容易に起動させることができるのである。
◆ 人類 ( じんるい )
ヒト科ヒト属のほ乳類
広義では、ミネルヴァ及びディスパテルの両人型種及び、彼らの祖先となった人類のこと。
狭義では、惑星ビアンカに降り立った時点での人類の事。
宇宙進出後、急速に活動圏を広めていた。地球を生活圏としていた頃の人類とは性質が少々異なっており、学名も変わっている。
具体的には様々な惑星環境下で生活できるように、適応力が優れる用に遺伝子操作を行っている。これが惑星ビアンカでミネルヴァ、及びディスパテルに進化するためのトリガーとなった。
惑星ビアンカを放棄した後、かなり長い年月が経過しているが、再度惑星ビアンカを訪れる形跡は無く、現在彼らがどうなっているのかは不明である。
詳しくは「人類」を参照のこと。
す
◆ スティミュラス ( すてぃみゅらす )
AIと人類の間の互換性を吸収するコミュニケーションシステムの総称。
大きく分けて以下の三つに分類することができるが、単に「スティミュラス」と言われる場合は3つめのスティミュラス端末を指していることが多い。
「―プロトコル」 人類が言った、あるいは書き記した言語の意味をAIが完全に理解できる。また、AIが伝えたいことを人類にもっともわかりやすい形で言語化し、かつ表現することができる高度思考システム。
「―アイデンティフィケーション」
ホログラムやディスプレイに写しだす等の視聴覚的な面を通して人類とコミュニケーションを取るためにAIに与えられた人格と外見、声色等の個性。
「―端末」
町の各所に設置され、ネットワークを介してVISIONから様々なデータをやりとりするためのタブレット状のコンピュータ端末。
利用者は端末に話しかける事でその町を統括するVISIONと会話をし、様々な公共サービスなどを受けることができる。
また利用者の携帯端末に情報をダウンロードすることも可能である。
せ
◆ 絶対暦 ( ぜったいれき )
主にVISIONとエインセルが使用している暦
惑星ビアンカの公転周期288日を1年とする。月はない。
エインセルの本島であるディオスクロイ島でのみ用いられており、各地を旅するエインセルはその国の暦を用いていることが多いようである。