オリジナルの自作小説と、それに関連する2D・3DCGを載せています

Home > World > 国家 > ペルセウス王国 Ver 1.00

ペルセウス王国

北半球の大陸の大部分を占める王国。
人口のほぼ100%がディスパテルで構成されている魔法国家でもある。

地理

北回帰線付近にそびえるミザール山脈以北、北半球にある大陸のほぼすべてを国土に持つ広大な国家であり、国土の広さは二位のバルジー帝国に大差をつけての一位である。
南部はその多くが乾燥したステップ気候であり広大な平原が広がっている。夏は冷涼で過ごしやすいが冬の寒さは厳しく、雪も少ない。中部以北は南部の湖から蒸発した空気が雨を降らせるため広大なタイガで覆われている。さらに緯度が上がり北極圏に近づくと樹木の生育しないツンドラ気候のほか、険しく高い山脈が連なっている。
国内には三つの山脈を有しており、南部のミザール山脈は大陸を帯のように東西に貫きケフェウス大公国・フロジオ連邦・クオ―ア公国との国境にもなっている。この山脈は豊富な鉱脈を有しており、採掘が行われている。 二つ目のサダルメリク山脈は大陸中部に位置し、その周囲を広大な樹海が覆っていることから木材調達の要として林業が発展している。また山脈や樹海の中には惑星開拓期の遺跡などがそのままの状態で数多く眠っており、考古学上重要な地域であると考えられている。 最後の一つであるギェナー山脈は北極圏に深く入り込んでおり、山脈には吹雪が吹き荒れている。また濃魔力地帯でもあることから死の山脈と呼ばれ恐れられており、人の立ち入りは全くない。 広大な土地を持ちながら生活することのできる区域は限られており、豊富な鉱物資源を持ちながらそれらを有効に活用することができていない。

主要都市

主要な都市の多くは南部に存在している。また北部からの雪解け水によってできた大河の流域に沿って街が形成されている。
首都はミルファク。国土の最西端に存在する港町で、漁業が盛んなほか山脈を隔てた隣国ケフェウス大公国とを結ぶ連絡船がたびたび出入りしている。
首都とはしながらも都市内には立法と行政を担当する王城が街の中央に存在するのみで、広い国土全域にあまねく政治を行き渡らせる事が難しい。そのため後述の都市シェダルを第二首都として国家を運営している。
シェダルは国土の中央やや西寄りに位置する広大な都市で、ペルセウス王国の第二首都として国の統治を行っている。ミルファクとシェダルの間にはサダルメリク山脈が立ちはだかっており、国内の各都市へ連絡するためには必ずシェダルを経由しなければならない。そのため国の基幹に関わる施設がこの年に集中することとなった。
シェダルには各省庁のほか、最高裁判所、王立魔術研究所などの研究機関、警察・軍事・軍需部門を担当するギルドなど国の主要な機関の多くが集中しており、事実上の首都としての役割を担っている。他国からの旅行者が訪れる際、シェダルを首都と誤認してしまうことも少なくない。
アルフェラッツはシェダルの南側に存在する都市である。ギェナー山脈に隣接しており、鉱物資源を採掘するための拠点としての役割を担っているほか、フロジオ連邦との国境都市でもある。 カペラは国土の最南端に位置する港町である。魔術研究所や図書館などが多く建ちならび研究都市として栄えていたが、人魔戦争ではバルジー帝国に真っ先に壊滅させられたことから現在は軍事ギルドなどが多く入り込むようになった。

外交

国境に近い都市では隣国のケフェウス大公国、フロジオ連邦と貿易を行っており、関係は良好である。
ケフェウス大公国とは魔術と科学を混成させる研究を、フロジオ連邦とは惑星開拓期の遺跡などの発掘を共同で行っている。
バルジー帝国との関係は最悪で、過去に戦争が起きている。現在は停戦関係にあるものの、バルジー帝国内での動きから再び戦争が起きるのではないかと危惧されている。

経済・産業

国土が広く都市間距離の離れている王国では、各産業が国の管理の下共同体を形成して協力する傾向が多い。
広い国土の全域で林業と農業、酪農が盛んに行われている。乾燥した土地の多い国内ではそれぞれが共同体を形成し、国内に安定した食料や材料の供給をもたらしている。
魔物の出没する頻度が他国に比べ圧倒的に多いペルセウス王国では鳥獣害対策として地域保護結界などの魔法技術が必須であり、インフラ整備を含めてそれらの業務を各都市に存在する王立魔法研究所が兼務している。
また、ペルセウス王国に特徴的な産業としては「ギルド」が挙げられる。
国内でもっとも栄えているギルドは警察・軍事部門としての役割のほか、対価を支払うことで魔物の出没する広大な国土内の護衛のような傭兵業務や魔術の媒体となる材料の収集、果てには遺失物の捜索など何でも屋としての側面も持っており、街や地域に根付いた活動を積極的に行っている。実質的に教育や商業以外の第三次産業の多くをギルドが担っているといっても過言ではなく、魔法研究所と並んでギルドは人気の就職先である。
各都市に5つ前後のギルドが設置されており、各ギルドが得意分野を売りに競争が行われている。
ギルドは王国保安庁によって管理運営されており、有事の際には保安庁の下各ギルドが結集し問題を解決する義務が課せられている。

自然

広大な国土の多くは人の手が加わることなく野放しの状態であるため、自然環境がそのままの状態で残されている。
隕石の被害の多かった北半球は未だに地域魔力濃度が濃密な地域が多く、北極圏を始め多くの地域が立ち入り禁止区域に制定されている。広い国土と包括的な軍事体制を持ちながら人魔戦争でバルジー帝国に苦戦した原因は、立ち入り禁止区域を上手く活用されたためと言われている。

文化

ディスパテルのみで構成された国家であるため、ミネルヴァとは異なった文化が数多く存在している。
王国内にはディスパテル個人個人の体内に内包する魔術回路の規模によってそれぞれ、上級・中級・下級という区分けを行う。詳しくは「ディスパテル」の記事を参照されたい。
魔力と魔術によって発展した種族・国家であるため、魔術に関する行事が数多く行われている。
年に一度行われる魔術感謝祭では、王立魔法研究所とギルドが主催となって各大都市に施された地域保護結界に蓄積した魔力の「除染」が行われ、毎年一週間かけての大賑わいとなる。
ディスパテル暦と呼ばれるミネルヴァとは別の独自の暦法を使用しており、青い月オフィーリアを基準とした48日周期の暦法を用いて生活している。6日の労働と3日の休暇を繰り返すほか、カレンダーは横ではなく縦に日付を刻むなど非常に特徴的で興味深い。